鬼蔵巡りツアー(笑)<19日編>

さて、18日編に続いて、ワイナリー巡りの報告です。
心配された天気も、朝になれば晴天に。しかし風が強いのには参りました。
もはや定宿となりつつある勝沼ぶどう郷YHで宿泊(いつもお世話になっております。m(__)m)し、菱山中央醸造旭洋酒金井醸造場中央葡萄酒を訪問。



<菱山中央さん>
YHのペアレント(オーナー)さんが近所で仲良くさして頂いているご縁で、同宿の人達と共になんと瓶詰めと打栓の現場の見学&お手伝いをさせてもらいました。コンサルをやっておられるイケダワイナリーの池田俊和氏も顔を出しておられ、ここぞとばかりに「いつかワイナリーに伺います」とご挨拶し、自身の名刺を渡ししっかりアピールさしてもらいました。(笑)
勝沼のワイン造りの原点ともいえる菱山中央さんのこんな現場に立ち会えるなんて有難い話です。で、一口頂いたのですが、美味しかった!フジッコさんと対照的なワイルドな雰囲気で設備も決して上等のではありませんが、質はGoo!! ちなみに辛口の白です。)

<旭洋酒さん>
先日の御披露目会(2006年3月11日)で予約していた「それいゆ ピノ・ノワールB」を購入。発売直後という事もあり、結構人が訪れてました。鈴木ご夫妻が開口一番に、「○○さん(前日の日記にも出た行きつけのワイン屋さん)、にも新作卸しましたよ〜。」と。
面白かったのが、前日の日記で書いたフジッコの雨宮氏が絶賛した仲村わいん工房の「超もとい蝶メルロ(笑)」を、参考にしたいというのもあってそのお店経由で注文したと言っておられたのにビックリしました。今度はマスカット・ベリーAワイン「ルージュ・クサカベンヌ」が5月頃出るので、またゲットしに行かないと!

<金井醸造場さん>
「万力獅子岩」購入のため立ち寄り。宣伝文句通りにシンプルストレートな辛口甲州ですが、ブドウそのものが選りすぐりのものだけにあってボディーもしっかりある秀作でした。(でも、この選りすぐりのぶどうを得るには凄いドラマがあったのですが、ここでは割愛。)
去年参加した甲斐Vinで大胆にも出したヴァン・ジョーヌを彷彿とさせるオルタナ精神あふれる甲州黄ワイン「万力朝焼」が完成間近で、商品に近いヴァージョンを試飲出来ました。(個人的にはろ過前の濁りある方が旨味がもっとあってよかったかな。)これも楽しみなワインです。

<中央葡萄酒さん>
今回の〆のグレイスさんでは、み=ご様のWebサイト掲示板常連のY/N様やYH同宿の方々と一緒に参加しました。
三澤社長自らが畑から醸造、果ては樽貯蔵現場まで案内して下さり、懇切丁寧な解説で参加者一同が本当に聞き入っていました。
その後は広いテイスティングルームにて試飲を行い、参加者との意見交換等で盛り上がりました。その話の中で、特筆すべき事は甲州種ワインの質向上のために、クローン選抜で自ら足を運び大阪のカタシモ本ブドウだけでなく、なんと山形の甲州種をゲットしに行ったとのこと。(大阪のカタシモ本ブドウはボクが日本ワインを意識するキッカケとなったカタシモワインフードさんの高井社長から頂いたものです。山形のは赤湯のものとは別で、赤湯のでは質的に満足が行かなかったのでいろんなツテを頼って他の山形産のを頂いてきたそうです。)雨宮吉男氏とは180度異なり、原料のぶどうの質を重視し、日本の食卓における料理の引き立てる役としてのワイン造りを目指すのが三澤社長のポリシー(もちろん、グレイスさんのような名の知れた中堅ワイナリーとなれば、オーナー自身の嗜好よりも必然的にマスマーケットを考慮に入れた造りの姿勢になりますが、、、)と私は感じましたが、原料のブドウの質向上に腐心しておられる姿には恐れ入りました。

総じて言える事は、各ワイナリーそれぞれ個性を持ち、それぞれのポリシーに従ってワイン造りをされてますが、目指すは「美味しい日本ワイン」という一つの頂点である事を再確認できた有意義なツアーでした。