屋久島登山記(4日目)

大衆割烹「漁火」

昨日とは打って変わっての晴天。静かな雲水峡の朝はすがすがしい空気に包まれてました。9時ちょうど発の宮之浦行バスがあるので、それに間に合うように起きて食事をし、出発。折角なので森の雰囲気が味わえる原生林歩道を遠回りになりますが選んで下る事に。原生林歩道は奥深い森の雰囲気溢れる歩道で、朝早いせいもあり、静かな道を淡々と下るのでした。途中には名前のついた巨木の屋久杉が沢山あるのですが、名前揚げるとキリがないので省略です。
原生林歩道を下り終わると楠川沿いの歩道と合流するさつき吊橋に到着。ここからは石とコンクリ出固められた整備歩道です。途中、雲水峡で最も大きい部類に入る弥生杉にしばし見とれ、下るとあっという間に白谷雲水峡入口に到着。ようやく山登りは終了です。入口には受付があり、そこで環境整備のための入山協力金(300円)を支払います。朝早くにも関わらず、今日は晴天という事もあってボチボチと観光やトレッキング客が次々と到着して来ました。
さて、バスで宮之浦に下山して最初に向かったのは、今日の宿泊先である宮之浦ポートサイドYHです。今まで屋久島には1軒だけであったYHですが。最近島最大の町、宮之浦にも完成して便利になりました。宿の人には無理を言ってシャワーをさせてもらい、着替えて洗濯と靴洗いにせっせと勤しむのでした。これからは、観光モードでまずはお土産を購入です。焼酎「三岳」は勿論のコト、旬の「さば節」等を買いました。それから、荷物をYHに預けてレンタカーを借り、「三岳」を作る三岳酒造のもう一つの銘柄「愛子」を買うために空港近くの小瀬田近くにある「寺田商店」に向かいました。
この「愛子」という銘柄、1日のタクシーの運転手さんに教えて頂いたのですが、実は、「小瀬田のおらが町の焼酎」を作りたいという寺田商店さんの肝煎りで、三岳酒造に委託醸造して作ってもらった希少品です。つまり、単なる「三岳」の別銘柄という存在ではないのです。その、「愛子」という名前は小瀬田の町の守り神的存在である愛子岳に因んだモノです。YHのペアレントさん曰く、「多分予約でしか受け付けしてもらえないかもしれませんよ。」おっしゃってましたが、まさにその通りで、台帳にはビッシリと予約している人の名前が沢山書かれてました。ちなみに、手に入れる事が出来るのは半年後の10月頃になるそうです。(驚)
それから向かったのは、島南最大の町、尾之間(おのあいだ)です。ここは、JRホテル屋久島や岩崎ホテルという二大ホテルがありながら、爽やかな潮風に包まれたのどかな風情の町でした。まずは、小腹を満たすためと、屋久島三大パン屋の一つ、「ペイタ」さんを訪ねました。落ち着いた雰囲気のお店で、地元の子供達やオッチャンオバチャンが訪れてました。ここで、お腹を少々満たして明日朝の食事分も購入。実に素朴な雰囲気ながら美味しいパンとケーキを頂くコトが出来ました。おすすめはお芋パン(178円)です。初日の安房の二軒のパン屋さんも含め、三者三様個性があり、どれも美味しいですヨ。
ペイタさんでお腹を満たした後は、ちょっと平内や栗生方面に5分ほど走って行った所にある、「工房FLOWERS」さんで屋久杉の箸置きとTシャツを購入。小洒落た雰囲気のセンス溢れる工芸品やアクセサリーが狭い店内ながら所狭しと並んでます。アクセサリー好きの人にはオススメです。
そして、尾之間といえば名物の温泉、ここの温泉に入るとお肌がツルツルになります。山登りで疲れた身体をほぐすのにもぴったりの温泉でした。
帰ってからは、宮之浦中心街から多少離れた所にある大衆割烹「漁火」で夕食です。旬の海と山の幸が沢山味わえる隠れた名店です。タクシーの運転手さんを始めとして地元民オススメの食事処で、モチロン「三岳」を頂きながらたらふく食べました。山から下りてきたのでまるで欠食児童のように片っ端から食べていたら店の人に「食欲旺盛ですねぇ。」とからかわれました。(笑) カウンターで同席した人と和気あいあいと話をして、楽しい一時を過ごしました。
YHに戻り、あとは談話室でまた「三岳」をちびちびと頂きながら、宿泊している人との会話に弾んでました。人と人とのいろんな出逢いが楽しめた充実した一日でした。
(行程)
白谷山荘(6:30)→さつき吊橋(8:05)→白谷雲水峡入口(8:25)