KOSHU Cuvée Denis Dubourdieu(甲州キュヴェ・ドゥニ・デュブルデュー)2005 もうすぐ出るそうです。

話題の「甲州ワインプロジェクト」、『国産ワインを世界へ!』を合言葉に今年も精力的に活動しているみたいですが、2004ヴィンテージが出た前々から思っているのですが、ボクはこのプロジェクトに関しては懐疑的です。
(まず、ボクの嫌いなパー○ーがいる時点でマイナス。)
今回は思いっきり正直な意見をブチマケさしてもらうと、「外国人による、外国人のための、甲州種ワイン」というのと、いかにも選民思想丸だしなスノビッシュな雰囲気(ワイン界に漂う悪しき習慣)丸出しの感じがWebページより否応なしに醸し出されているのは勘弁して欲しいと思います。
確かに、甲州種のワインの認知という点で世界にアピールというのは構いませんが、そのやり方が旧態依然で、ボクの考え方、いや一般の飲み手の考え方を無視したのと、甲州種を手がけている数ある優れたワイナリー(特に中小の)のワインをアピールする方が「日本にはこんなワインが有るんやぞう!」ということで日本独自のカラーを出して差別化出来るのではと思います。
これでは、フランスで甲州種仕込んだのとなんら変わりない訳で、決して本当の「日本ワイン」では無いと思います。(逆に言うと、他所から持ってきた技術をそのまま日本でやっているだけとも言えます。)
それと消費の観点では、世界だけに目を向け、日本国内の方を軽視しているような印象を受けます。日本国内のワイン好きな飲み手の多くが外国産の輸入ワインが殆どである現状を考えると、国内の飲み手はモチロンの事、ワインの「ワ」の字も知らない人達に、日常で気軽に飲んでもらえる存在として広く受け入れられることが先ではないかと思います。(日本国内で認知度が低いのに、外国で認知度上げようというのなら尚更です。)
まずは、足元固めが先決でしょう。
製造面の観点も併せて考えると、外人の口車にだけに乗せられるよりも、すでに優秀な技術を有している中小の日本のワイナリーの間でネットワークを形成し、同時に農家のレベルアップを図るという活動の方が今後の事を考えるとエエと思います。もちろん、ワイン自体が日本の外から来た飲み物なので外に学ぶ姿勢は大事ですが、かといってそれにおんぶに抱っこではいつまで経っても全体のレベルアップが図れません。
三澤社長には敢えて苦言を申し上げましたが、やはり「日本ワイン」という観点では外国の方に大部分をおもねるような形では、僕は今は良くても今後に繋げるという点で好ましくないと思います。誰よりも、いや日本人以上に甲州種ブドウとワインの行く末を心配されているブルース氏NHK出版の教育テレビのテキストバックナンバー「知るを楽しむ・なんでも好奇心2005年 8・9月号 - ワイナリーへいらっしゃい」の146ページ以降を参照)は決してこのようなプロジェクトに関しては好まないような気がするのはボクだけでしょうか? 栽培からの地道な底上げ活動にこそ日本のワインの活路を見いだせると思います。
機山さんソレイユさん金井さんフジッコさんイケダさんダイヤモンドさん勝沼醸造さん、そしてカタシモさんという優れた甲州種ワインがすでにあるんやないか!(それ以外にも挙げたらキリが無い。)
声を大にして言いたいです。
●参考記事
旭洋酒(ソレイユ)さんの「雑記帳」の2004年7月6日の記事に関しては、全く同感だと思います。
それと、「YOMIURI ONLINE」のグルメコーナーのワインニュースでも取り上げられてました。
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YOMIURI ONLINE