剣山−三嶺縦走記(2日目)

朝日に照らされる三嶺

いやー、思いっきり爆睡さしてもらいました。しかし、いつも思うのだが普段の下界より山へ行った方がよく睡眠取れます。やはり身体と心が全て開放されるからかなぁ〜?(よほどの事がない限り大抵はそうです。同じ運動した後でも、下界より良く寝ています。)
そんな朝を迎え、次第に空が明るくなり外に出てみると三嶺のシルエットが綺麗に見渡せました。今日も好天に恵まれそうです。この日は前日頑張ったお蔭で余裕を持って歩けます。
小屋を5時に出発。途中、林の木々の間から朝日が剣山と次郎笈の間を昇るのを目の当たりにし、思わず一同足を停めてしばし見とれてました。やがて視界が開け、一つ山を越えると目の前には台形状の姿をした三嶺が目前に拡がるのでした。この姿にはただただ圧倒されるのみ。実に素晴しい景色です。
やがて、山頂近くにさしかかると次第に急坂に変ります。ただ、道は良く足元はしっかりしているので、安心して歩を進める事が出来ます。ちょっとした鎖場を通過し最後に一登りするとそこは山頂でした。東西に細長い山頂の東側には三嶺小屋がチョコンと建っており、西側が一番高い地点でそこには三角点があります。そして、山頂より西には今日のもう一つの目的地であるスックと三角錐状にそびえる天狗塚と、広大なササ原が続く牛の背が見えてます。同じぐらいの緯度でありながら森が生い茂る近畿南部の紀伊山地と異なり、四国の山々は伸びやかで解放感あふれる雰囲気で、そこが四国の山の良い所です。
三嶺から西熊山は稜線散歩という感じで、思わず気が弛緩しがちで何度かコケそうになりました。(苦笑)その先の天狗峠も穏やかな雰囲気の稜線です。ここに荷物をデポして天狗塚へ往復。訪れた全ての山並みをここで全て見渡す事が出来ました。そんな素敵な縦走にもいつかは別れを告げなければなりません。
下山は天狗峠から北側の祖谷川側に下ります。ここからは急坂を下りますが、稜線では吹いていた心地よい風が下に降りると弱くなり、暑さが結構身に堪えるのでした。これが、川沿いの国道まで降りるとなるとゲンナリする所だが、そこはリーダーの方が手筈を整えており、途中の西山林道との交差点にてタクシーを回してもらうよう手配していたのでした。お蔭で時間を随分節約出来ます。これでレンタカーを駐車してある見ノ越へ戻るのです。下山路の林道に近い所は植林が進んでおり、砂利道の林道が山肌に刻まれているのでした。四国で大学時代を過ごされたメンバーの一人はいまでも足繁く四国の山に足を運び、一年近く前にもこのルートで下山したのですが、その変わり様にビックリされてました。
西山林道との交差点には12時半頃に着きましたが、タクシーがすぐに到着。読み通りの手配に感心です。そこからは見ノ越に戻り、レンタカーに再び乗ってまずは汗を流しに剣山木綿麻温泉(つるぎさんゆうまおんせん)へ向かいました。
しかし、縦走ってホンマにエエもんですわ。登山の基本エッセンスを全て味わう事が出来、しかもそんな山旅に相応しい奥深い四国の山並みを無事歩く事が出来たのは本当にヨカッタと思います。
こうして、四国の山旅は終わりましたが、これからもう一つの旅が始まるのです。でも、これからは本番だったりして(!?)
(行程)
白鬚避難小屋(5:00)→三嶺頂上(6:48〜7:43)→西熊山(8:45〜9:00)→天狗峠 (9:55〜10:12)→天狗塚(10:25〜45)→天狗峠 (11:00〜10)→西山林道登山口(12:30)
(続く)