12日の日記で予告してましたように、労山(日本勤労者山岳連盟)関東ブロック協議会主催(小生は神奈川労山へ加盟の山岳会に所属)の『雪崩を防ぐための講習会』に参加して参りました。
12月にあらかじめ机上講習を受け、13・14日と谷川岳方面で実地訓練を受けてきました。(実地訓練中に撮影した写真はコチラです。)
いや、『自身の目で現場を見て体感する』のとしないのでは大違いです。まだまだ基礎的な事のほんのさわりだけ(実際、講師陣のお話を雪のある現地で聞くとその話が非常に奥が深い!と痛感。)ですが、参加して大正解でした。
講師の方々もおっしゃってましたが、冬山も場数を踏まないとそれなりの技術が付かないです。今回の講習会で学んだ事も然りです。社会人故、日数は限られますが有効に休日を冬も使って出来るだけ足繁く通いたい。そう思う事しきりです。
で、そのカリキュラムですが、ボクが受けたのは基本クラスの方で大まかには次のような事を教わりました。
●弱層テストによる雪質判断=積雪の具合が危険かそうでないかを判断する手段について。
- 円柱テスト→手を使った最も簡素な方法。雪の円柱を手で動かすことでもろい層かを判断する。
- シャベルコンプレッションテスト→スキーやボードなどの滑走時のようなもっと強い圧力を雪面にかける時の判断法。
●積雪観察
- 積雪面の断面から雪質、降雪の履歴、雪の変態の実態を確認する。(雪の層内部で温度差がある事にビックリ! それも、単純に下行く方が温度下るのでは無く地熱や雪の組成で様々な温度分布が生じる。)
●埋没体験
- 雪崩に遭遇して埋もれた状態を体感する。
- スカッフコールでの捜索(雪に向かって大声で叫び、埋もれた人の声を聴く事で捜し出す。)
●雪崩救助デモンストレーション
●プローブの使用法=アルミ製の長い棒。雪に差して埋もれた遭難者の場所を感触で特定するための道具。
- プローブの差し方、差す位置等の使用法の基本。
- 実際に差したときの感触を体感する。
●ビーコンによる探知訓練
- ビーコンの特性を生で体感する。
- ビーコン捜索訓練→埋めた別のビーコンを自身ので捜す。
- ビーコンとプローブを併用した捜索訓練→より深い位置に埋もれた場合での捜し方。
●その他
- 事故事例解説
- 気象の推移からの雪崩発生予測
等などといった盛り沢山の内容です!
実際、こういった事を頭で憶えるのは大変です。しかし、少しでも体感する事で、能書きだけ憶えるのでは無く少しでもそれを具現化した状態の下感覚として身に染みつかせることで机上での内容と結びつき、随分体系化する事が出来ます。こういった事を、あとは実践で磨きをかける事によりより強固な「知識」として身に付くのでは? そう感じることが始めの一歩ではないのでしょうか。