年月の重みをひときわ感じるワイナリー〜シャトー勝沼訪問

続いての訪問は、1877年(明治10年)に「今村葡萄酒醸造場」が前身として創業されたこちらも勝沼も歴史の長いワイナリー、シャトー勝沼さんです。
ブドウ伝来伝説で有名な大善寺が近く、またワイナリーそのものが鳥居平という立地条件に恵まれた所にあり、売店は勿論のことレストランも併設しておりその設備の大きさにはビックリします。
どちらかというとお土産ワインが主体ですが、地下のセラーには毎年醸造されるワイン(白は甲州、赤はブラック・クイーン)が大切に保管されており、甲州種の物に到っては100年近く前のも大切に保管されてます。
知る人ぞ知るこれらの「ヴィンテージ・コレクション」は個人オーナー制の代理保管も行っており、有名人(亡き坂本九氏のも! ご遺族が亡くなられてから一度開けたそうですが、以降は想い出の品として一切開けずに大切に保管して欲しいと云うことでお願いしたという逸話を聞きました。何だか感慨深い物があります。)
今回の訪問は縁あって小生がよくお世話になっている農家さんがアドバイザーとして就任されたことがきっかけで、しかも2007年1月11日の記事で触れた「日本ワインを愛する会」の試飲・商談会に出展されていた際に社長ご令嬢の今村英香氏と営業部長の小沢健男氏と顔を合わせたことから話が進み実現出来たのです。特に、先程触れたコレクションを保管するセラーは特別に見学させて頂いたのですが、圧巻でした。(本当に凄いとしか言いようが無い。)
今村英香氏は、日本ソムリエ協会のワインアドヴァイザーの資格も取り、自ら外国へよく足を運ぶなどしております。しかし、最近の海外や日本のワインを取り巻く現状に対し何か出来ないかと考え、脱お土産ワイナリーを図るべく少しづつ刷新を進めているそうで、その話が発展し上記の農家さんのアドバイザー就任等に到っているのです。
今回は設備の見学よりも、今後の展望を中心にお話を聴く事を中心に進めて頂いたのですが、実際に保管しているワインの実物を見る事が出来たのは有難いと感謝してます。この場を借りて改めて御礼申し上げます。