山から帰って食について考えさせられました、、、。

話しはガラッと変わりますが、帰りに山行のメンバーを駅で送った後、FMラジオを車中で運転しながら聴いていたら、あるアーティストが自身の個展について語っていて、「単に『美しい』だけで無く、私の感じたことや想いを感じて頂けたら幸いです。」の意味のような事を語っていました。
アーティストの感情や個性の発露が『作品』という形で提示されますが、それを前にして造った本人が傍にいるときに、「美しいですね。」だけでは余りにもシレッとしてしまいますよね。言葉にはなかなか出来ないけれど、「何か」を感じ取り、自分の感情や個性とシンクロしたときの感覚は創造性を刺激してくれます。(その中で嗜好が育まれ、好きなアーティストというのが個々人で出てくると思います。)
これって、よく考えてみたら、ワインに限らずお酒・果ては食事で心を込めたのを頂く時にどう対峙したらエエのかを考えさせられるコメントだと感じ、食に関してどう落とし込めばよいかを思わず思案してしまいました。最近は悲しいかな食べることに関しても蔑ろにされる世の中なのも事実だし、、、。
問題は、お酒・食料品が造り手の意想をこめた芸術作品的なところも持ち合わせながら農産物であること。そして昨今は工業製品的なところも否応無しに求められている側面も有ります。
そう言うこと考えていたら、NHKスペシャルで『ライスショック』(NHKオンラインより)なる番組が、、、。
番組の個々の事例は、農業を良く知っている人なら大体は理解できます。そして、それぞれの是非はマスコミに取り上げられているという点も鑑みて見た方が良いでしょう。困るのは、針小棒大にそれぞれの事をとやかく○×だけで判定することと、内情をどんな形にせよ今まで知る機会が無かったこと故にここまで追い込まれた事態に陥ってしまったという事実です。
今晩、第2回目が放映されます。それと、この番組を受けて特集番組が放映されますが、その中で問う内容が、、、。

食料自給率を向上させて、国内農業を保護していくべきなのか?
工業製品の輸出を進めていくため、農産物の輸出を積極的に受け入れていくべきなのか?

オイオイオイ、そんな二元論的括りで二者択一迫ってどないすんねん!?
お米だけやのうて、いろんな作物・業態毎に戦略的に考えなアカンやろう、、、。
(まぁ、この番組はそういうやり方で討論していて痛いなと常々思ってたので参考として見るにはあまり良くない手本なのですが、今回のは、痛過ぎます。苦笑)
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『美味しい』の向こうに有るもの−2007年8月14日小生記事