埋もれさせて置くのが勿体無い日本ワイン!〜 その、ハシゴ先にて「山梨の新星」を味わう

『窓辺・赤(2007)』(四恩醸造
ワインが少しでも世の中に認知されて欲しいという願いを込めて自称「百姓」のワイナリーチーフ・「つよぽん」こと小林剛士氏が精魂込めてこしらえた、「貴方の普段の食卓」を楽しく演出し、気兼ねなく頂けるワインです。
『貴方のテーブルワインはここに』ということで日本での普段の食卓がもちろんターゲットですが、そう云うワインにありがちな、単に優しい後口とか、得てして「器用貧乏」な中途半端なキャラクターとかいったワインでは無く、その中身は筋の通った心地よい余韻と渋味がずっと続いてくれる何気に骨太なワインです。
隠し味的に溌剌とした果実味が加わり、懐の深さプラス滋味を感じさせます。高度なバランス感覚に加え、飲み手に素直に喜んで欲しいというつよぽん氏のエンターテインメント精神が溢れ出たとても楽しく頂けるトコロがよろしいですね。
先入観を持たせないためにセパージュ(品種名)を敢えて記さないとか、アルザスワインに多い細身の瓶にスクリューキャップといった面等が注目されがちですが、それよりも2008年1月10日の記事で紹介した様な新しいワイナリーの有り方を模索する姿勢や、何よりも飲み手に媚びすぎずかといって楽しませる事を忘れない精神には素直に拍手を送ろうではありませんか。