補助金を貰う事や輸出は「目的」ではない

山梨県産の甲州ワインを「JAPANブランド」の一つとして確立し、その延長線上にEU欧州連合)向けの輸出を目指す動きが本格化しようとしています。
甲州ワイン、国の「JAPANブランド」に今春申請
(「NIKKEI NET」2009年1月15日付記事より)
ワイン組合EUへ本格輸出/プロジェクト発足 2012年度10万本目標
(「YOMIURI ONLINE」2009年1月16日付記事より))
下記関連記事でも触れているように、甲州ワインの輸出への動きは以前より報じられていますが、動きが拙速なものにならなければ、、、と懸念しています。実際リアルワインガイドの特集を取り上げた1月13日の小生記事asahi.comのこの記事
山梨産ワイン★若いほど疎遠(2008年12月2日付記事)
にあるように、現実は質的な面で及ばない所が見受けられたり、まだまだ「遠い存在」であったりするのです。
全てを否定する訳ではないのですが、本来なら補助金を当てにしてそれによりかかる事無く自立して行くのが望ましい姿であり、また輸出はあくまでも認知されるための手段の一つです。まずステップとして目指すところは、国内でハレのシーンに限らず身近な日常の場においてもワインが生活に彩りを添える存在として浸透して行く事で、その過程の一部としてブランド化や海外への輸出があり、最終的には「日本のワイン」が国内外問わず質・量共に確固たるものとして確立する所に辿り着く事であると思います。
選択肢はまだ他にも考えられるでしょう。一度掛けてしまったハシゴを外して後戻りすることは出来ません。外に出しても恥ずかしくないワインとして確立するためにも、浮世離れすることなく地に足着いた存在として国内での地位を確たるものにしていくことがまずは何よりも大切であり、そのために克服すべき課題を改めて見つめ直して行く事を忘れてはなりません。
○関連記事
久々にメディアに登場(小生2008年1月19日記事)
こちらも負けじとメディアに登場(小生2008年1月30日記事)