『山梨の今年』を象徴する記事

年末になると、メディアでは今年を総括する報道が出るのが恒例です。『山梨の今年』と云えば、とりもつ・VFK昇格 etc.が真っ先に思い浮かぶでしょうが、本日の山梨日日新聞・25面『追跡 やまなし2010』では「甲州種ワイン 軒並み減産」とブドウ栽培とワインに関する記事が第一弾で取り上げられてます。その一方では、6面に「甲州種ワイン400本 英国へ」と・・・。
同じ日に同じ新聞で日本のワイン界の『光』と『影』が同居しているのは何とも皮肉なもので、小生は複雑な想いでした。


で、記事を読んで引っかかったのが、

あるワイナリーの経営者は「今がチャンスでどこも増産したいところ。毎年、一定量を確保できるようブドウ農家との契約の見直しや栽培面積の拡大が必要だ」と、今後の対策を考えている。
山梨日日新聞 本日の『追跡 やまなし2010』。「甲州種ワイン 軒並み減産」より。)

のくだり。この台詞のみが切り取られて記事にされているかもしれませんが、それをさっ引いても、高齢化に加え後継者が無く栽培者人口が少なくなる中で、増産の事しか頭に無いようでは過去の歴史の繰り返しではなかろうか? 栽培する側だけがリスクを取るのでは無く、ワイナリーもリスクを取り・栽培にも携わる。そうした姿勢がこれからは求められるのではと考えております。
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(小生2010年1月14日記事)
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(共に、小生2009年2月28日記事)