遥かなる山旅、南大雪・トムラウシ山ー十勝岳縦走(その3)

流石に前日の長丁場は堪えました。でも、今回は行動中は心地よい風が体を冷やしてくれ飲料水も充分残ったので助かりました。
この日はけっこうな強風で少々曇りがち。遥か彼方の台風かなと思いきや実は明日接近とラジオで予報していた低気圧が原因です。まずは美瑛岳をジックリと攻めて行きます。一歩一歩と歩を進め眺望が一変。西面(美瑛側)は火山の風景で、さらに南方には一切草木の見当たらない十勝岳が視界に入ってきました。今回はトムラウシ・オプタテシケ・そしてこの十勝岳三者三様でその対比が面白いバラエティーに富んだ山行と思いました。
現在も活動が続く十勝岳付近(リンク先はWikipedia)は火山灰に覆われた斜面で時折二酸化硫黄の臭気が漂ってきます。乾いた灰の斜面は三歩進んで二歩後退と登り難い所もあり、間近に見えても中々山頂に近づかなく疲れた体に堪えるのでした。最後は足元のしっかりした岩稜を登りようやく登りから解放されたときは嬉しかった。(ホッ)
下山は緊張感から解放され疲れがドッと出た所為でヨタヨタした足取りで下りました。昭和火口を始めとする数々の火口群の向こうには、美瑛と富良野の平原が眼下に拡がり、疲れた体を励ましてくれます。望岳台に下山の予定でしたが、バス便のことを考え吹上温泉方面に転進。最後は半ば惰性でゴールの白銀荘になだれ込んで温泉で体を綺麗にし、一路上富良野駅から札幌へと戻りました。
<山情報いろいろ>

  • 十勝岳付近の登山路はこの日現在道標やペンキ印が整備され、見通しの悪い時でも注意を払えば安全に歩行出来ます。
  • 62-II噴火口からは活発に噴煙が出ています。遠方ですが火山ガスには注意。(喉の弱い人は少し辛いかも?)
  • 望岳台からはバスは出ていません。白金温泉(青年の家)からです。(道北バス美瑛行は、7:35発・10:20発・13:05発・16:41発・18:15発。600円)
  • 吹上温泉白銀荘(風呂代600円)から、上富良野駅まで富良野町営バスが運行されてます。(10:42発・14:21発・17:40発。500円)

○行程
美瑛富士避難小屋(5:00発)→美瑛岳分岐(6:40〜7:00)→美瑛岳(8:20〜8:40)→休憩(8:20〜8:40)→十勝岳(9:25〜9:45)→昭和火口(10:38〜10:48)→十勝岳避難小屋跡(11:42〜12:00)→白銀荘(13:00)