4月21日の、「る・ぴあの」でのワイン会、行って参りました。の続き

トークショーの御三方

スンマセンでした、更新滞りまして。
さて、スペシャルゲストに岸平典子様、三澤彩奈様、そして日本ワインのご意見番、弁護士の山本博様が登場した本題のワイン会、「個性があってこそワインはオモロイ」という至極お当たり前のコトを改めて痛感し、しかも狭い国土の中でこんなにバラエティーに富んだ美味しいものを享受出来るレベルに日本ワインが到達していることに感嘆したというのが率直な感想です。
ちなみに頂いたワインのリストは
タケダワイナリーさん>
蔵王スターアイスワイン(ロゼ・2004)、品種:マスカット・ベリーA(1,460円)
蔵王スタースペシャル(赤・フル・2002)、品種:カベルネ・ソーヴィニオン&メルロ(2,415円)
 (蔵王スタースペシャル(赤)はWeb等のカタログには掲載無し。)
中央葡萄酒さん>
○グレイス・グリド甲州(白・辛口・2005)、品種:甲州(1,586円)
○グレイス・甲斐ノワール(赤・ミディアム・2005)、品種:甲斐ノワール(2,200円)
林農園さん>
エステート・龍眼樽醗酵(白・辛口・2004)、品種:龍眼(1,270円)
エステート・メルロ(赤・ミディアム・2004)、品種:メルロ(2,635円)
の6点でした。
価格も手頃なもので、これだけのワインを頂けたのですから、出席できた人はワイナリーさんに三顧の礼を尽くさねばなりませんなぁ。(でも、ご意見番山本博氏は「このレベルでは、まだまだ。もっと伸びる余地がある。」といった趣旨の発言をしておられました。さすがキビシー。)
まず、タケダワイナリーさん。1月のワイン会の時でも感じたのですが、どのワインも「ホントに身体に優しく、押しつけがましくない。」でも、しっかりとした味わいがあるのには感心させられます。やはり、ワインだけでなく飲み手に対してもこまやかな気配りを忘れないというのが岸平典子氏のワイン造りの根底にあるのではと思います。
次に、中央葡萄酒さん。さすがに「よくまとまっているなぁー。」という技術力の高さを感じます。(これだけ出来るんやから、KOSHUシリーズ、ネクストヴィンテージでは全て日本オリジナルで完成させて欲しいなぁ。)敢えて強くプレスし、甲州種独特の渋味を程よく持たせる事で味に奥行きを付けた「グリド甲州」と、野性味の強い品種である「甲斐ノワール」という個性的な銘柄を赤白共に出しておられましたが、それでも「外し」の無いところにはうなされる所があります。
で、最後に、林農園さん。小布施ワイナリーさんのとは多少ニュアンスは異なっていたとはいえ、信州の大地に由来すると思われる独特の力強さあふれたワインだなぁとよく分かりました。(いわゆる、信州・特に塩尻の「テロワール」ということなのでしょうね。)3月の訪問で、「特徴がないのが特徴」とたかやしろファームさんが龍眼の事を語ってましたが、樽熟成にもかかわらず樽よりもブドウの風味をキチン感じられた事と、日本のメルロ栽培のパイオニアである桔梗ヶ原でのメルロはミディアムと謡いながら結構分厚いボディ感を受けたのにはビックリしました。
総じて高いレベルのワインが集結した今回の会、なかなか参考になりました。あとは、これらのワインが日常の食卓においてどれだけ浸透させるかが課題でしょう。まだまだワイン会の企画では好事家(かく言うボクもその中に入っているのカモ)が多くを占めてることを考えると、単なる「ブーム」ではなく真の「ムーブメント」として根付かせるには造り手のまめな情報発信だけでなく、飲み手が気軽に親しめる環境造りが一番に必要とちゃうのかなぁと思うのでした