目指すは甲斐の名峰〜黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳を経て北沢峠へ(2日目)

星空輝く穏やかな夜となり、明け方の5時頃目が覚めました。
この日は北沢峠集合なので、時間をゆったり目に取って8時出発予定でいましたが、夜明けをとくと見たく、早起きしました。
足下には雲海が拡がり、対面の奥秩父(左が金峰・右が国師)や八ヶ岳連峰が朝焼の光芒の中で雲の上にそびえ立つシルエットには思わず見入ってしまいます。甲斐駒の懐に包まれながらこのような風景を堪能出来るなんて、本当になんて言ったら良いのか分かりません。宗教とは無縁の、自然そのものに対する敬虔な気持ちがひたすら込み上げるばかりです。
時間が6時を回り、そして日の出の一瞬。『美しい』以外の言葉が思い浮かびません。(こんなに美しい朝焼を見れるのはそうそう無いです。空気も本当に澄み渡っており、ここ数年で忘れていた感覚を思い出すかのようであります。)
この後、メンバー7人全員の朝食造りを行い、エネルギーを充填。ちょっと予定より遅れて甲斐駒山頂へと歩きはじめるのです。しかしこの日もまた急峻な稜線で、かつて鳥居が立っていた八合付近以降でも、この通り岩場が続きます。(またもや汗) がむしゃらに山頂まで向かうしかありません。でも、山体が身近に迫り、山頂到着も時間の問題となりました。
そして、ついに祠が見え待望の山頂が! メンバー全員が完登し、ようやく南アルプス全域が見渡せる(仙丈ヶ岳・それと連峰の山並み)山頂での景色が登った充実感をより増幅させるのです。
その後は、駒津峰から仙水峠を経て北沢峠へと降りるのですが、さすがに重い荷物を背負った(ワイン三本も入れて・苦笑)身体は思いのほか疲労していたみたいです。下りは足の踏ん張りが聞かないところを何とか我慢して北沢峠に出ます。
北沢峠では、今回の集中山行に参加した面々が大集合。北沢峠からの甲斐駒往復・両俣小屋から仙塩尾根経て仙丈ヶ岳・鋸岳から甲斐駒・北岳バットレス第4尾根登攀してバスで駆けつけた・そして我々と一同が顔を合わせると感慨ひとしおです。
この日の夜も一面星空。自然の中に抱かれる心地よさを味わいながら、夜は更けて行くのでした。(一連の写真はこちらから)
<山情報いろいろ>

  • 八合目の鳥居は壊れ、足だけになってます。
  • 鎖場と梯子は八合目の前後に。ここも基本の三点支持と、岩や鎖にへばりつかない姿勢を忘れずに。
  • 北沢峠のテント場はシーズンは混雑するので注意。(¥500-/1人。ここもテントの数では無く人数制。)
  • トイレと水場は北沢長衛小屋の近くにあります。まめに掃除してくださっている人のことを思い、綺麗に使いましょう。

○行程
七丈テント場(8:30発)→八合目(9:10〜20)→休憩(10:05〜15)→甲斐駒ケ岳(11:00〜12:20)→駒津峰(13:20〜30)→仙水峠(14:30〜40)→北沢峠(15:45・テント泊)