埋もれさせて置くのが勿体無い日本ワイン!〜 小樽バインにて“おたるワイン”を味わう会

旅の締めは道産ワインを頂くのならココしか無いといい切れるお店・小樽バインさんにて、道産とイタリアワインをこよなく愛する北海道在住の「アマ」さんが北海道ワインを語り尽くす会を企画して下さりました。会には北海道出身で道産ワインが好きな皆さん(アマさんと副部長さん、まっきさん御夫妻、そして樽っ子のよしさん。)が集合して、北海道ワインさんのワインをネタに沢山の話題を語らうことが出来ました。
当日の様子については「アマ」さんのBlogと「よし」さんのBlogと「まっき」さんのBlogもご覧下さい。
因みに、このお店では北海道ワインさんだけで無く、他の道産ワインもボトルでオンリストされているだけで無く、グラスでの「お試しセット(厳選した三つのワインをグラスで頂ける。)」が充実していて親切なお店です。また、食事の内容(質・量共)も申し分ないです。もし、北海道へ伺う機会があれば足を運んでみて下さい。もちろん、去年も訪れてまして今回で2回目ですが、お薦めのお店です! では、小生なりに頂いたワインの感想を頂いた順番にツレヅレと。続きは、此方(↓)をクリック!

おたるワインファンである両親へのお土産にも購入したお手頃スパークリングです。炭酸ガス注入式ではありますが、その分値が張らないのが嬉しいです。暑い時期にはやはり泡物は外せません。
以前販売されていたミュラーのスパークリングより、ケルナーらしくこちらの方が、爽やかさのなかにもちょっぴりコクが備わってます。キリッと冷やしてサクサクと飲むのに最適です。(帰ってから近所のスーパーにてミュラーのスパークリングが販売されていたので、思わず購入してしまいました。笑)

先の記事でも書いた『匠』の北島秀樹氏のミュラー・トゥルガウのワインです。(やはり、ミュラーのワインを外す訳にはいきません。)ほのかな甘味の後に心地よい余韻の酸ときらびやかだけど出しゃばらない香味が素敵な、だけどしっかりしたベースが備わり味わい深く感じられます。最近も頂いた松原さんのが大地の味と純朴さが主体とすれば、北島さんのミュラーはエレガンスを極めた凛としたものを感じさせますね。

この日、昼間に北海道ワイン本社の“おたるワインギャラリーにて阿部先生の講義で受けた感動を皆さんにも味わって頂こうとリストに載っていたので、今回サプライズでこれだけ小生がセレクトさせて貰いました。お店の方が持ってこられた瞬間、皆さんの顔が興味津々。どんなもんじゃろうかい?といった感じでしたが、持ってきた瞬間だけで無く実際に飲んで二度ビックリ! 奇麗な黄金色に熟成し、濃密な花のブーケに続き心地よいノワゼット(ヘーゼルナッツ)の薫りとどことなく香ばしい風味にしっとりとしたボディー感と申し分ない味です。
丁度濃厚なクリームのソースに魚介類をグリルして和えた料理が出て来て、それとの相性は抜群。(と、云うかこれぐらいの料理でないと張り合わない。)もう一度、熟成したワインの真髄を堪能出来ました。やはり「恐るべき」その実力です!
ご覧のように、底には酒石酸塩の結晶がびっしりと。小生、「酒石の溜まっている白ワインはいいワインの法則」と(半ば勝手に・笑)唱えていますが、このワインもその例に漏れず、しかも今まで見た中でもっとも美しい結晶が溜まっていました。流石です。

滅多に見ない「光芒」シリーズ。小生はもちろんのこと、アマさん始め道産ワインに詳しい人誰もが後にも先にもこれ以外には見ていないというこちらも希少品の赤ワインです。
リンク先の北海道ワインさんの解説にもあるように、二番目に登場した北島氏が栽培されたツヴァイゲルトレーベから醸造されたワインです。昨年の訪問時に試飲した『葡萄作りの匠・北島秀樹ツヴァイゲルトレーベ(2006)』の記事では、

新しいものですと、こうした酸の強い品種ではまだ調和が取れず酸味に引っ張られがちですが、若飲みでも美味しく頂けました。(中略)これから寝かせて置けばさらに飛躍すること間違い無し!

と書いていますが、その予想通り年代物でもその流麗さは失われてませんでした。長い年月が経っているにも関わらず、ツヴァイ固有の特徴であるちょっぴりスパイシーな中にも北島氏のツヴァイ独特のジャミーな趣きがあってエチケットの「光芒」が神々しく見えます。やはり、優れた造り手のブドウは決して期待を裏切りません。これにも感動!

阿部先生のご好意にて届けられた「『北海道洞爺湖サミット』記念企画商品」。(阿部様、本当に有り難うございました。またまた厚く御礼申し上げます。)
道産ワインで初の国産ワインコンクール金賞受賞ワイン『貴腐葡萄37ケルナー(2004)』を蔵出しし、名の通り『高貴な』装いの下リリースしたものです。今村農場長が丹精込めて育てた鶴沼ワイナリーのケルナーに2004年は貴腐菌(ボトリティス・シネレア)が上手い具合に付き、水分が抜け凝縮したものが収穫されたのです。
嶌村彰禧社長の積み重ねてきた労苦がやがて結実し、見事に結晶と化したこのワインは、装いのみならず中身も『高貴な』北海道ワインさんの頂点に君臨する象徴です。〆のディジェスティフ(食後酒)として至高の、まさに北海道の大地に『乾杯』の逸品。

さて、五日間に渡った旅も終盤を迎えました。こうして、道産ワインを語らうことが出来るようになったのも夢のようです。でも、まだまだ日本国内にその実力を認知されるには、まだ道半ばなのが実情。山梨・長野・山形に次ぐ第四の産地としてお互いが切磋琢磨し合う日が早く訪れて欲しいと思いつつ会は和やかに終わりました。企画して下さったアマさん、有り難うございました!
(因みにこの後の週末は、飛行機で直接大阪へひとっ飛びで帰省し、実家で骨休めしてました。)