北アルプス・折立〜雲の平〜双六〜新穂高(4日目)

鏡平からの槍ヶ岳

ようやくグランド・フィナーレを迎えて気持ちは少し淋しいですが、いつかは山を降りなくてはなりません。ということで、雲の平編これにて完結!(写真はコチラ
双六小屋のテン場は昨晩はやや風が吹き抜けてましたが、今朝になるとすっかり収まっていてまたまた青空が拡がっていました。今日はさっさとテントを片づけてお茶のみだけにして、折角なのですぐ下にある鏡平でくつろいで朝食を取ることにしました。
暫くは双六と樅沢岳に挟まれた谷間を歩きますが、やがて、弓折から抜戸岳、そして笠ケ岳へと続く稜線にポンとでます。稜線の向いには槍ヶ岳から穂高連峰、そして更に南方に焼け岳と乗鞍岳、陰に御嶽山も見え隠れしてます。
途中、鏡平に行く分岐を左に折れる筈ですが、景色に見とれていた一行は分岐を見過ごし、ちょっと先の弓折岳に行ってしまう始末。(苦笑) 旅の恥もかき捨てとそそくさと戻り小池新道に入って眼下に見える鏡平を目指しました。その鏡平、正面に槍・穂高連峰を臨む絶好の展望地で近くの池には槍が水面に写ってます。最後を飾るに相応しい風景!綺麗な山荘も建っており休息に相応しい場所でココで落ち着きながら朝食を食べることにして正解やったと思いました。
あとは酷暑の中新穂高温泉まで降りるのですが、途中のシシウドというセリのお化けみたいなデッカイ花の植物の群落には目を見張るものがありました。健脚のオバチャンパーティーとデッドヒート(別に競っている訳では無いが、ペースが似ているので結果的に一緒になっただけ。笑)を繰り広げながら、まずは蒲田川左俣へ降りつくのでした。
あとは、ひたすら退屈な林道を下るのみ。ちょっとアスファルトからの照り返しとホコリっぽいのに辟易しながら、途中わさび平小屋で一服。大木を割って風呂の湯船みたくした中には清らかな冷たい水が流れており、売り物の果物やトマトが気持ち良さそうにプカプカ浮かんでおり、思わず買ってしまいそうになりますが、そんなにカロリー消費してへンし後でじっくりとアフターの地元の食を堪能する予定なのでとりあえず我慢です。それからはまたテクテク歩いてすぐに笠新道の入口を過ぎ、新穂高温泉のバスターミナルへ向かいます。
それにしても、下界は(というかまだ山中ですが)暑い。ようやく到着した新穂高温泉のバスターミナルは激暑!待っているだけでくたびれそうです。有る意味山歩きよりシンドイかも。丁度バスの便があったのでまずは平湯温泉へ直行。そして露天風呂がうじゃまんと入り切れないぐらい沢山ある「ひらゆの森」でよーく身体を洗いボウボウのヒゲも剃ったのでした。おかげてスッキリです。その後は、安房トンネル経由の松本行きバスに乗車。松本にて食事をとり、18時半頃発の「スーパーあずさ」に乗車して帰ることにしました。
ちなみに、松本で寄った食事をした店は蕎麦屋の『こばやし』。以前訪れた方がメンバー一行にいましたのでその案内でそちらを訪ねると、なかなか庶民的でそれでいて一家言ありそうな雰囲気のお店です。頂いたのは天ざる(大盛り)と皆で馬刺を分けて食べました。ウーン、馬刺のとろける食感とざる蕎麦の美味しい事。折角来たのですから最後は地元の食を楽しんでこその長期山行です。
天気に恵まれこれだけ充分山にドップリ漬れたのは本当にお久しぶりです。企画をして下さった山岳会の方はモチロン、同行して下さったメンバーには本当に楽しませて貰えました。山の神様とメンバーの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。本当に有り難う!!
(行程)
双六小屋&テント場(5:55)→弓折乗越分岐(7:25)→鏡平(7:55〜8:40、朝食休憩含む)→シシウドヶ原(9:15)→ 小池新道入口(10:45)→わさび平小屋(11:10〜25)→新穂高温泉バスターミナル(11:30)