初秋の御坂山塊・黒岳を往く

すすきの向こうに富士山

富士五湖近辺には色々な山が有り、中でも三ッ峠はクライミングゲレンデとしても有名(アノ、NHKのテレビドラマ『氷壁』のロケ地にもなった。脱線しますが、テレビの『氷壁』は大きく設定が変わっているので原作とは別モンと考えてます。そういう訳で全然見る気がしませんでした。何かドロドロしてる話やったらしいし、、、。おっとっと。)です。
今回はそこから程近い古くから『鎌倉往還』と呼ばれた古道が通る御坂峠と、その側にそびえる黒岳へ登って参りました。(モチロン熊よけ鈴付けてです! 山梨日日新聞の「朝刊ヘッドライン」9月29日の記事で都留市の商店街にクマ出没と出てましたからねぇ。) 写真はコチラ
御坂峠は山梨のワイナリー巡り(勝沼方面に出た時は何気に御坂山塊をよく見てます。)や西湘方面から中央道へのショートカット道でよく利用しますが、いつもは車で5分ぐらいでくぐるこの峠を歩いて行くのは初めてで、たまにはそういうのもオツなもんやしええんちゃうかなと思い、黒岳とセットで三連休前の足慣らしを兼ねて行く事にしました。で、まずは河口湖畔へ車で到着。湖畔駐車場の近くからは国道137号線沿いのバス停があるのでそこから富士急バスに乗車して三ッ峠入口に向かい、約20分程で到着。そこは137号の御坂トンネル南口で、向かって右手すぐに登山道入口が道標と共に見えます。
そこからはしばらく林道跡とおぼしき道を行きますが、看板を過ぎしばし行くと山道が左手に分れそこには入ります。途中には手彫りのお地蔵さんの石像が有ったり、「峠道文化の森入口」と書いた標柱が建っていたりと往時の歴史を偲ばせる、人はさほど入ってないがはっきりした道が続いてました。落葉広葉樹(ブナやナラ系)の森は静かな国道から離れるにつれ静かになり、山の雰囲気としては中々良い所です。10月中から下旬ぐらいが紅葉の時期かな? その頃が良いかもしれません。
ジグザグの道を途中休憩を挟み、登るとポンと御坂峠に出ます。そこには廃業した小屋が有りますが、稜線の道は更に明瞭です。天下茶屋や御坂山方面から来る人が多いのでしょう。しばし身体を休め(期末の多忙で結構身体がナマってました。疲、、、)それから黒岳へ登ります。最初はダラダラした登りですが、やがて急峻に。山頂直下はヨッコラセと足を運ぶ所も有りました。そしてようやく黒岳に到着です。
頂上は展望無し、デッカイ「黒岳」と書いた看板が有ります。南面(河口湖側)に歩くとすぐ展望台がありますが、登りの時は薄ら日が差し、雲が切れていたのに、展望台に着くと雲がかかる始末。オイオイ頼むよーと思いつつ、先客も来てましたので邪魔にならないように湯を沸かしてお茶と昼食を取るのでした。結局一時間そこにいて見えたのは湖畔の風景でした。^^;)
気を取り直し、稜線を西へ向かいます。すぐにすずらん峠につき釈迦ヶ岳御坂町方面、北側)からの道が合流します。マイカーの人は御坂側から釈迦ヶ岳とセットで登る人が多く、この辺からは登山者をボチボチ見かけます。途中破風山を越えて行くとまたもや南面を見渡せる展望台が。一瞬富士山頂が見えましたが、残念ながらすぐ隠れてしまいました。この辺はパラグライダーがよく飛び交ってますが、今日もその例に漏れず気持ち良さそうに浮かんでいました。そこからすぐに新道峠に出ます。峠からは大石峠・鬼ヶ岳(西湖畔北側)方面に続きますが、ここから大石方面に下ります。またジグザグの細い道ですがハッキリ道はついており、ドンドン下っていきます。この辺は杉の植林で御坂峠と対象的に素っ気無いところです。そうこうすると林道出口に着きました。結構雲が切れ(特に北の御坂方面側)日差しが降り注ぐ中をトボトボと歩くと目の前が開けた堰堤の横に出てそこからは富士山頂がよく眺められました。
それから後は別荘地を歩き、湖畔の道路に出ます。バス停に着いたのが結構速かったので一時間以上も間があることから湖畔を東の方へ散歩です。やがて「久保田一竹美術館」の近くに出て、そこからは湖畔周遊バスが運行しているのでそれに乗り元の駐車場方面へ向かいました。
結局、富士山がハッキリ見えたのは車停めた時と山降りてきた時の最初と最後だけ。(苦笑) でも、山そのものはとても良い所やと感じました。静かな山旅をするにはオススメですね。帰りは山中湖畔の「紅富士の湯」で汗を流し、車で帰路につくのでした。
○行程
三ッ峠入口(8:05発)→休憩(8:40〜45)→御坂峠(9:10〜25)→黒岳(10:10着、展望台まで往復&休憩、11:20発)→すずらん峠(11:35)→破風山(11:47)→展望台(休憩、11:57〜12:02)→新道峠(12:10)→林道出口(12:40)→バス停(あけぼの荘前・13:20着)