市民による市民のための日本ワインイベントの嚆矢である『甲斐Vinワインセレクション』、とても楽しい催しです! この日、あいにくの天気にも関わらず多くの方々が会場に来られてました。主催者ならびに関係者の皆様、本当にご苦労様でした。この場を借りて改めて厚く御礼申し上げます。次回も、楽しみにしております。
では、受賞ワイン一覧を。
以上です。おめでとうございます!
これより先は、ブラインドテイスティング時のあくまでも「個人的な」寸評(メモ書きした有りのままのもの)を記しています。ご興味の有る方は、下記(↓)をクリックして下さい。(以下、社名は敬称略です。)
<甲州樽無しの部>
(1)フジクレール甲州 シュール・リー(2006・フジッコワイナリー)
最初は洋梨香に続き少し青リンゴ。それからエステル系の薫り。(注:エステル系の薫りは低温発酵に特徴的。メロンやセメダインのような雰囲気のアレです。)
(2)シュール・リー 甲州(2006・まるき葡萄酒)
穏やか、ほのかな柑橘香。余韻に苦味あり。(注:甲州に特徴的な苦味ですな。)
(3)勝沼甲州 シュール・リー(2006・麻屋葡萄酒)
ほんのり暖かみのある甘いみかん風の香り。後味、余韻がよろしい。
→小生1位
(4)甲州 シュール・リー(2006・マンズワイン)
中庸な甲州ワイン。少し酸化気味?
(5)キザンワイン・白(2006・機山洋酒工業)
膨らみのあるトロピカルフルーツ香。ニュートラルさがイイ。酸もイイ。
→小生2位
(6)ハラモワイン甲州種(2006・原茂ワイン)
シュール・リー香(注:フランスパンのような香り。酵母のアミノ酸に由来。このワインは酵母との接触を長くするシュール・リー製法で、オーソドックスなシュール・リーの造りのに付く独特のものです。)しますね。甘味と調和で来るタイプ。
(7)シャトーメルシャン 甲州シュール・リー(2006・メルシャン)
洋梨系の香り。少し甘めで穏やか。酸が以外と効いている。
(8)甲州シュール・リー(2006・盛田甲州ワイナリー)
シュール・リー系の香り。酸とフレッシュさが感じられる。辛口ですね。
(9)ソレイユ・クラシック白(2007・旭洋酒)
香りは薄いブーケの様。さらりとすいすい飲みそう。
(10)甲州ヴェルディーニョ(2007・本坊酒造)
セメダインにゴムのようなものが混じった香り。
→部門3位
(11)鳥居平 甲州シュール・リー(2006・シャトレーゼ勝沼ワイナリー)
少し炭酸ぽい味が。僅かに苦味を感じるかっちりした古風な甲州ワイン。
(12)グレイス甲州(2006・中央葡萄酒)
薄めの甲州ワイン。酸がある。
(13)ブロケード甲州(2006・錦城葡萄酒)
ミント・ハーブ香がする。普通の甲州ワイン。
(14)マセラシオン甲州(2006・スズラン酒造)
無臭に近い。ボディー感が無い。
(15)グランポレール 山梨勝沼甲州遅摘み・辛口(2006・サッポロワイン)
ほんのり洋梨風の香り。ちょっと泥臭い感じの甲州ワイン。
(16)かざま甲州辛口(2007・甲斐ワイナリー)
薄く果実香がする。酸が良い感じ。
→部門2位
(17)シトラスセント甲州(2007・蒼龍葡萄酒)
ややエステルっぽい香り。あっさり系の味。
(18)アルガーノ甲州(2007・勝沼醸造)
余り香りはしない。爽やかな雰囲気。
(19)甲州冷凍凝縮仕込(2006・モンデ酒造)
青リンゴのような香り。あっさりした味。
(20)香り甲州(2007・大泉葡萄酒)
一瞬ゴムっぽい感じの香り。やや甘味があるのでそれでカバーされている。
→部門1位(注:相変わらず受けがいい。一点突破型です。)
(21)シャルマン甲州種(2004・江井ヶ嶋酒造)
酸化が進んでいる。古酒の甲州ワイン。少し色が濃い。
(22)甲州スイート(2005・シャトー酒折)
ほのかな蜂蜜の香りと甘味。まとまりがある。
→小生3位(注:なんかホッとした。おらが故郷のカタシモさんの『柏原ワイン(白・やや甘)』を彷彿とさせます。)
<甲州樽有りの部>
(1)フジクレール甲州 樽発酵(2006・フジッコワイナリー)
薄いヴァニラ香。キャラメル風の味に後味にタンニンを感じる。
(2)シャトーメルシャン 甲州小樽仕込み(2006・メルシャン)
樽での熟成で酵母と接触してパン香がする(注:これは樽発酵のワイン)。酸はあるがボディー感が足りない。
(3)シャトーマルス・プレステージ 甲州樽発酵(2006・本坊酒造)
酸化熟成が割合感じる。ノワゼット(注:ヘーゼルナッツのこと)香がします。
(4)麻屋ヴェール(2006・麻屋葡萄酒)
強く刺激を感じる。アルコールが強い。(注:頂いたデーターシートを見ると、アルコール度数が14.6度と今回出たワインの中で一番高い値でした。)
(5)ルバイヤート 甲州樽貯蔵(2006・丸藤葡萄酒工業)
穏やかな樽香。心地よい感じがします。
→小生3位
(6)樽発酵甲州(2006・盛田甲州ワイナリー)
炭酸のような感じがなんとなく、、、。
(7)光甲州(2005・ルミエール)
ストレートに樽の感じを出している。剛球で勝負みたい。
(8)甲州樽発酵 辛口(2005・サントリー登美の丘ワイナリー)
樽っぽさよりも酸味を重視?
(9)甲州樽発酵仕込(2004・モンデ酒造)
酸化熟成系。古酒の甲州ワイン?
(10)キュベ三澤 甲州プライベートリザーブ(2006・中央葡萄酒)
刺激的なアタック。揮発酸のせい?
(11)フォーシーズンズ(2007・山梨ワイン醸造)
甘めの香り。フレッシュであり調和が取れている。(注:酸をマイルドに仕上げるマロラクティック発酵を施したワインなので。)
→部門2位・小生1位
(12)勝沼の甲州 樽熟成(2006・蒼龍葡萄酒)
11番(注:直前に飲んだ「フォーシーズンズ」の事)に似ているが酸はこちらが強い。
(13)プティ・グランポレール 山梨甲州樽発酵(2006・サッポロワイン)
ミント・ハーブ香がする。酸味が強い。
(14)鳥居平甲州 樽発酵(2005・シャトレーゼ勝沼ワイナリー)
調和を感じます。ちょっと樽のニュアンスが強いが、これは悪くない。
→部門1位・小生2位
(15)樽熟甲州(2005・まるき葡萄酒)
酸化している。
(16)アルガーノ甲州樽発酵(2006・勝沼醸造)
濃い色。酸が強いが割と乗っているので良い。
→部門3位
(17)甲州樽発酵(2007・シャトー酒折)
穏やかな樽香。端正。
(18)甲州樽(2004・スズラン酒造)
やや酸化している。古酒の甲州ワイン。
ちなみに、二次会で小生持参の『堅下甲州ぶどう(2007)』、これは、ブラインドではありません。
「まろやかなボディー感の中にシャープさを感じる。個性的だがジェントルな柑橘香。惜しむらくは酸がちょっと弱い。」
→2007年の大阪の9月は雨が少なく過熱気味でした。それと、遅摘みだからでしょう。樽もシュール・リーも使ってません。
(山梨は秋雨が結構あった。あと、冬の寒さで酒石が結構落ちていたので、酸が少し抜けているかも。これから自宅で熟成してから、夏越した後に頂いて再評価したいと思います。)