ブドウ栽培農家、佐野洋二氏のお話

この日は、山梨の北杜市の佐野氏を尋ねてきました。
3月4日にぶどうの丘で開催された「第27回勝沼ワインゼミナール」に参加したと3月19日の記事に書きましたが、その時は「ブドウ栽培農家」と「ワイン醸造メーカー」の間に横たわる深い溝(詳しくは、NHK出版の教育テレビのテキストバックナンバー「知るを楽しむ・なんでも好奇心2005年 8・9月号 - ワイナリーへいらっしゃい」を読んでください ! 日本ワインを真に愛する人は必見!)を目の当たりにし、陰鬱な気分で会場を後にしたのです。(それは、まるで「スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐」のオビ・ワンとアナキンの対決を見終わった後の様な気分でした。)
で、帰ってから、Yahoo!等の検索エンジンで調べたら、偶然にも佐野氏を取り上げたアサヒ・コムの記事を見つけ、こんな貴徳な人がイテはると感動し、コンタクトを取ったのです。
もともとワインが大好きで、丸藤葡萄酒工業の大村専務やココファームのブルース・ガットラブ氏と個人的に懇意の仲であった佐野氏(メルシャンの故浅井昭吾氏とも親交が深かった。)は、記事にあるように外資系の分析機器メーカーに勤務し、定年退職後、大村氏の影響もあってブドウ栽培農家を営むのですが、既得権益の壁や様々な事情から栽培に至るまでに散々労苦を味わった訳です。
そんな中、実はこの組織、ブルース氏の構想でブルース氏自身が数年前に設立しようとしたのですが諸々の事情で断念せざるを得なかったのを、意思を継ぎようやく設立にこぎつけたものです。(ここでは、詳しく述べられませんが、発起人名簿には真に日本ワインを愛する志の高いそうそうたるメンバーが名を連ねてました。)
ゆくゆくは、栽培技術支援などの科学的なことだけでなく文化的な面でも支援し、日本ワインの地位向上を目指して国税庁出先機関のような日本ワイナリー協会と一線を画した公的機関として発展させる所存です。
いずれはホームページも開設し、法人や酒販店、レストラン、そして一般愛好家も会員として募り、立場に関係なく垣根を越えた面々で日本ワインの発展を図るコトになると思います。
ボクのブロクでも続報を伝えますので、関心の有る方はどうかしばしお待ち下さいませ。
(佐野氏には、いろいろと興味深い話を聞くことが出来ました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。)

(追記)
佐野氏のお家を去る時、美しい夕日がボクの敬愛する南アルプスを照らしてました。その美しい風景は「EP3」のラストシーンの如く、希望の灯を見るかのような感慨深い気持ちにさせられてしまいました。
思わず、サザンオールスターズの名曲のタイトルをトップにしたのはそんな訳です。


ちなみに、この日の宿は、道の駅こぶちざわに近い八ヶ岳ポニーYH佐野市と話し込んで遅くなってしまったにも関わらず暖かく出迎えて下さりました。ペアレントのご主人は物静かで心優しい方です。清楚でこじんまりとした綺麗なYHです。