本格辛口甲州種ワイン飲み比べ

4月18日の記事で取り上げた、

に加えて

(注:「新酒」と言ってもヌーボーの新酒でなく、新しいタイプのワインという意味のネーミングだそうです。)
そして、

の2005ヴィンテージを揃え、某所にて有志一同を集めまして行いました。
これらは、残糖を残したやや辛口の「甲州新酒」「イセハラ」を除き「本格辛口」であることと、いわゆる「柑橘系」の香りがする甲州種白ワイン達です。ラインナップ見ただけでワクワクします。で、率直な感想を飲んだ順に、、、。
○「デュブKOSHU」
透明感のあふれた無色の外観の通り、香りよりも水のような素直な口当たりが特徴。スイスイ飲めるがなんか引っ掛かりが無さすぎて、「これ甲州の味?」と正直感じました。
「SUSI WINE」として外国に向けて発信された背景YOMIURI ONLINEより)からか、こういう風味に仕上がったと解釈してます。
○「きいろ香」
こちらもほぼ無色。酸と甘味のバランスが整ってますが、後口に若干の苦味が。甲州の風味で特徴的なのが苦味ですが、それが少し出てます。こちらも前者程ではありませんがボディー感は少しおとなし目。
2004のは「ウワー」という感じのまさに香り立つグレープフルーツ香でしたがこのヴィンテージでは穏やかになってます。
○「甲州葡萄辛口」
一転して今度は淡いイエローの色彩が印象的。前の2つに比べ程よい豊かなボディーをもつので飲み応えがあります。こちらの柑橘系の香りはグレープフルーツ系というよりも夏みかん伊予柑デコポン等の南国系の柑橘をマーマレードに仕立てた皮を口に含んだ時のような感じです。
惜しむらくは、SO2(亜硫酸)が多いせいか、口に含んだ時の刺激が少々あるなぁという所です。
○「甲州新酒 2005」
残糖を残しやや辛にしたオーソドックスな甲州ワインの風味でなんかホッとします。香りもグレープフルーツ香がほのかに出ており、特段辛口に仕立てずにした伝統的な風味にさりげなく柑橘香をしのばせた感じで、中々イイです。
○「アルガブランカ・イセハラ」
「デュブKOSHU」や「きいろ香」が「柑橘系」と騒がれていますが、実は、元祖はコッチなのです。マスコミもその点に触れてない事が多いのでこれだけは書いとかないとアカンと思いました。でも、今回強く感じたのは香りの方よりも伊勢原(余談だけど神奈川在住なので「伊勢原」というと厚木の近くの伊勢原市がオーバーラップして紛らわしい。笑)のテロワールで醸し出される滋味が飲み比べでハッキリ分かった事で、勉強になりました。この硬質なミネラル感は何処にも真似出来ません。
以上、僕の感想はこんなもんです。
やっぱり飲み比べは面白いですなぁ〜。