「マーケティング」って何?

会社の研修で「マーケティング講座(初級)」を受講しました。
マーケティングと言うととにかく市場調査の分析結果によるニーズのあぶり出しと考えがちですが、それはあくまでも「顕在ニーズ」を掴むのには有効ですが、果たして消費者の「真の心」を掴めるかとそうでは無いという事がよーく分かりました。
その事を端的に表す例として、繁盛しているサービス業の従業員が肌身で感じ実践している事を引き合いに出してました。でも、それって考えて見ると、身近な所でラーメンとか出している自営業の食事店の店主や、産地直販で野菜や果物を販売している農家などはそうであり、常にお客様と接しお客様目線で「何を欲している」かを意識的というか自然に汲み取らないと生活が成り立たなくなります。つまり、下手な会社以上に「経営者」としての自覚を持たなければいけないのと同時にお客さんと適度な距離感を保ちつつ「現場の空気を共有する」精神を持たない限りやっていけないのです。すなわち、企業自体の活動そのものがお客様の存在と別個のものではなく不可分なモノであるという事なのです。
(個人的な考えでは、企業というものは「法人」という以上人格を持ったものであるというのが持論で、そう考えると人間対人間の接し方と同じようになるのはある種必然的なモノで、そういうのを無視しているのは単なる無機質な「企業体」で血の通った存在では無くただ存在しているだけでいずれは淘汰される危険性に曝されているのではと思います。)
話を元に戻すと、そういうのは、所謂「マーケティング調査」なんかで数値化して出る来るような結果では無いし、企業の中でごく一部の人間だけで議論してホイと出て来るようなもんでも無い。
決してそれが全てでは無いけれど、適度に開かれた場で売り手と買い手が馴れ合いになる事なく、共に育てていく。なんか当たり前のような事でそれが出来てないのが今の日本の企業の問題点だと講師の方は指摘されておられました。(相次ぐ不祥事なんかがまさにそんな所に原因の一つがあるのだと思います。)
素朴な原点を忘れている。特に、日本のワイン界は輸入だろうが純国産だろうが何度もブームになってるけど根付いてないのにはそんな所に原因があるのかしらん?とふと考えさせられるのでした。